「軸」を持たずに流される不安
こんばんは、渡辺です。
私たちは日々、仕事や勉強、人との関わりのなかで「どうやって自分を生かしていくか」を考えています。でも気がつくと、周りの基準に合わせて動いてしまい、「本当にこれが自分のやり方なのだろうか?」と迷うことはありませんか?
学校のテストでいい点を取ること、資格を取ること、一流大学に入ること。こうした「勉強ができるかどうか」という物差しで測られ続けてきた人は多いでしょう。
私もその一人です。
もちろん勉強することは大切です。学びがなければ成長もできません。けれども、それだけに偏ってしまうと、他の力が見えなくなってしまいます。気づけば「勉強ができるか否か」だけで自分の価値を判断してしまい、自分の中に眠っている可能性を見失ってしまうのです。
「勉強軸」に偏った社会の違和感
以前、私は『白いネコは何をくれた?』という本を読みました。タイトルだけ見ると、「チーズはどこに消えた?」のような軽い自己啓発エッセイのようですが、実は結構本格的なマーケティング戦略の本なのです。
この本が伝えていたのは、「差別化のための軸」という考え方でした。企業が競争に勝つためには、同じ土俵で戦うのではなく、自分たちならではの「軸」を打ち出す必要がある。これはマーケティングの基本でありながら、個人の人生にもそのまま応用できる深い視点でした。
たとえば商品を考えてみましょう。この本の中では、差別化の軸には、大きく「価格軸」「商品軸」「密着軸」があると言われています。価格で勝負するのか、商品そのものの独自性で勝負するのか、それとも顧客との密着度で勝負するのか。
もし新しい高級化粧品ブランドを立ち上げるとして、「高価格・高品質です」と言うだけなら、すでに世界的なブランドに挑むしかありません。しかし、それでは正面から激しい競争に突入することになります。むしろ、他のブランドがまだ注目していない「軸」を打ち出すことで、競争の少ない市場で戦えるのです。
「高価格・高品質」であっても、あえてそれは全面に押し出さず「顧客との密な繋がり」を様々な形で高めていき、「密着軸」で勝負する、というような考え方です。
この考え方をそのまま個人に置き換えてみるとどうでしょうか。私たちは往々にして「勉強軸」で勝負しようとします。学校で評価されるのはテストの点数ですし、社会でも学歴が大きく影響することは事実です。
けれども、「勉強軸」だけに頼ることは、まるで世界的ブランドに正面から挑むようなものかもしれません。同じ土俵で勝負する人は大勢いる。だからこそ、そこで差をつけるのは簡単ではありません。
自分の強みを「軸」に変える
では、私たちが持てる軸は「勉強」だけなのでしょうか。答えはもちろん、NOです。よく考えてみると、人にはさまざまな強みがあり、それを「軸」として生かすことができます。
たとえば、
- フットワーク軸:人よりも素早く行動できる軽さ
- ひょうきん軸:人を笑わせ、場を和ませる力
- 暖か軸:誰かを包み込むような優しさや思いやり
- 体力軸:最後までやり遂げる粘り強さ
これらは学校の成績表には書かれません。しかし実際には、人の価値を決める大きな要素になっています。
プロスポーツ選手を思い浮かべてください。多くは高卒です。彼らは勉強軸ではなく、体力軸や精神力軸で世界に挑み、成果を上げています。それは決して「勉強ができなかったから」ではなく、「他の軸で勝負する」と決めたからなのです。
ここで大切なのは、自分がどの軸を持っているかを見極めること。そして、その軸で勝負する覚悟を持つことです。
あなたの「勝負する軸」はどこにある?
東大を卒業しても、社会で「頭が悪い」と批判される人もいます。逆に、学歴がなくても独自の強みを武器に大きな成果を残す人もたくさんいます。
重要なのは「他人の土俵」に引きずり込まれないことです。周囲が「勉強軸」で測ろうとしても、あなた自身は「自分の軸」で勝負すればいいのです。
では、あなたにとっての軸は何でしょうか?
- 人を喜ばせることが得意ですか?
- 困っている人に自然と手を差し伸べられますか?
- 誰よりも粘り強く挑戦を続けられますか?
軸を持つことは、自分の生き方を選ぶことでもあります。それは「競争に勝つため」だけでなく、「自分らしく生きるため」に必要な視点なのです。
日常から「軸」を探すヒント
では、自分の軸をどう見つければいいのでしょうか。そのヒントは、意外と日常のなかに隠されています。
- 人からよく褒められることを思い出す
「あなたはいつも明るいね」「行動が早いね」――こうした言葉は、自分が無意識に発揮している軸を教えてくれます。 - 夢中になって時間を忘れることを振り返る
本を読むこと、誰かに教えること、スポーツに打ち込むこと。夢中になれることは、あなたの軸とつながっています。 - 過去に努力せずとも成果が出た経験を探す
気がつけば人に頼られていた、自然とまとめ役になっていた。そこにあなたの「軸」が表れています。
これらを振り返ると、「あ、これが自分の軸かもしれない」と気づく瞬間があるはずです。
まとめ|勝負する軸を考える
「勉強軸」だけに偏った社会の中で、私たちはしばしば自分の本当の強みを見失ってしまいます。しかし、人にはそれぞれに違った軸がある。
- フットワークの軽さ
- 人を笑わせる力
- 温かい人柄
- 圧倒的な体力
それらは、学校の評価には表れないかもしれません。けれども人生を切り開く力になるのは、むしろこうした「見えにくい軸」なのです。
だからこそ、あなたもぜひ考えてみてください。「自分の勝負する軸はどこにあるのか?」
その問いが、これからの生き方を大きく変えるはずです。
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よくあるご質問(FAQ)
A:他人と同じ土俵ではなく、自分の強みが最も発揮される評価基準のことです。価格・商品・密着のように、個人にも「フットワーク」「ひょうきん」「暖かさ」「体力」など多様な軸があります。
A:①よく褒められる点、②時間を忘れて没頭すること、③努力感が少なく成果が出た経験を振り返り、共通項を言語化します。日記・他者フィードバックで検証すると精度が上がります。
A:例として、フットワーク(即行動・機動力)、ひょうきん(場づくり・ムードメーカー)、暖か(傾聴・支援)、体力(継続力・現場力)など。職務設計や発信の切り口に直結します。
A:変えて構いません。ライフステージや環境で強みは更新されます。中核の価値観を保ちつつ、軸を「再定義→実験→定着」のサイクルでアップデートするのが健全です。
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